困った顔_
 人事評価を処遇に反映させるというと成果主義という言葉を思い浮かべるのですが、そもそも成果主義とはどういうものでしょうか?
 
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 人事評価の結果を処遇に反映させる仕組みは、成果主義に限ったことではありません。年功主義や能力主義のときも、人事評価の結果を処遇に反映させていました。
 
人事制度の変遷 1991年にバブル崩壊が起こって以後、先行きが見えなくなった上、国際競争も激しくなったために、企業は業績を否が応でも強烈に意識しなくてはならなくなりました。それは同時に、人事評価制度においても“業績に対する貢献を重点的に評価する”ことが求められ、その結果を処遇につなげるかたちをとったのです。これが成果主義人事制度の特徴です。
 
 なお、業績にかかわらず処遇だけは上がりつづける年功主義や能力主義の人事制度(*)を改革し、若くても思い切った処遇ができるような仕組みで、活力をもたせようという理由もありました。
 
(*) 能力主義の人事制度は能力の評価が定性的な評価判断に頼ることになり、客観的なものになりにくいため、結果的に年功主義的な特徴を強く残したとも評されています。
 
 成果主義人事制度は業績や成果という結果を強くイメージさせ過ぎたため、従業員は「自分さえ業績がよければいい」という個人主義に走り、組織内のチームワークや組織間の連携を軽視することにつながったといわれています。また、部下や後輩の人材育成に時間を割かなくなり、中長期的視点からみても組織が弱体化してくるという弊害が生じたため、成果主義人事制度の見直しが行われるようになってきています。
 
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<ポイント>
! 成果に偏りすぎる人事評価は、過度な個人主義を生み出し、チームワークや組織間連携を弱めることになります。もちろん、成果も大切ですが、それ以外にも仕事のプロセスや後輩の指導教育、職場内のコミュニケーション、部門・部署間の連携など、部下に期待する姿をバランスよく示して取り組ませることが必要です。
 
 
 
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