<管理職からの質問>
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<解説>
◆高額な費用をかけたのに
他の会社で360万円もかけて導入した人事評価制度が現在は完全に形骸化して機能していない、それどころか評価のフィードバックもないため従業員からは何を評価しているのかわからないと不信感を持たれているという話を聞きました。なんともったいないと思いましたが、他の会社でも金額の大小はあるにしても、機能していない仕組みがたくさんあるのではないでしょうか。
◆仕組み作りは熱心だが
どのような業務をするにしても、仕組みはなくてはなりません。そのため、どの会社も仕組み作りはひじょうに熱心です。だから、前述のように多額のお金も出すのでしょうが、仕組み作りが熱心であることと、仕組みが使えるということはイコールではありません。
使えていないものの多くは、人が関わる場合で、結局人がやるかどうかにかかっているからです。人事評価はその典型例。いくら膨大な資料で立派な仕組みを作ったとしても、それを使う人がその仕組みを理解し、目的に沿って実際に使わなければ何もなりません。
◆仕組みは落とし込みがポイント
したがって、実際に人に使わせることまで想定して仕組みを作る必要があります。そのためには、緻密で完璧な仕組みよりも、仕組みとしては荒っぽいものであっても、それを管理職や従業員に使わせ、改善、改善を加えながら作り込む方が実際使えるものになります。
そのためには、それには根気強く、PDCAを回すことが必要であることは言うまでもないでしょう。
⇒以上のことからアドバイスすると、人事部など人事評価制度を動かしていく責任部門が中心となって、半年単位で人事評価制度の進捗状況や課題、問題を丁寧に確認し、改善策を実施してください。それを3年続ければ、制度の定着化はできるはずです。
制度導入と同時に、その後のチェックスケジュールを作り、PCでポップアップされるようにしておきましょう。
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<ポイント>