<管理職からの質問>
管理職の困った顔 新入社員が配属されました。当社には、就業規則で試用期間が設けられていますが、この期間に上司として何をしなければならないのでしょうか?
 
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<解説>
社労士 新入社員に試用期間を設けている会社は多いでしょう。
 試用期間は、本採用できるか否かを会社が判断する期間です。
 しかし、試用期間から本採用にあたって、何もアクションを起こしていない会社が多いように思います。本採用についてのチェックも何もなくスルーして、従業員本人もその上司である管理職も知らぬうちに本採用になっていたということはありませんか。これでは試用期間が形骸化しており、活用できていません。
 試用期間(1)
 本採用前に正規社員に相応しい人物かをきちんと評価することを、ぜひ新入社員全員に実施してください。
 そのためには、正規社員に相応しいという基準がなければなりません。
 新卒者と中途入社の社員とでは基準が異なりますが、例えば新卒者の場合は、
 ・仕事を遂行するに必要な基礎能力(読み書き計算)
 ・協調性
 ・規律性
 ・社会人としてのマナーや接遇
といった点がチェックポイントとなると筆者は考えます。
 
 これらを貴社に合わせた形で具体化してチェックリストとして作成して活用するとよいでしょう。
 なお、これらのチェックは本採用直前にだけ実施するのではなく、試用期間中定期的に(例えば、毎月、隔週)チェックして、不十分なところをその都度きちんと知らせ、新入社員に改善の努力をさせなければなりません。
 
 
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<ポイント>
! 試用期間は、本採用できるか否かを会社が判断する期間です。正規社員に相応しい人物かを判断するためには、評価する基準を設けて、定期的にチェックを行ってください。そして、そのチェックを元に不十分なところをその都度きちんと知らせ、新入社員に改善の努力させることが必要です。