<管理職からの質問>
管理職の困った顔 わが社への就職を希望している者が、先日職場見学に来ました。いろいろな質問をして興味を持ってもらいましたが、昼食を一緒に食べたときに「個性」という言葉をしきりに出して話をしていましたが、このような最近の若者にはどのように仕事というものを考えさせたらよいでしょう?
 
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<解説>
社労士 今は「個性の時代」と言われ、個性を活かすことを声高に叫ばれたりします。
 個性とは、他の人とは違う、その個人にしかない性格・性質のことです。
 確かに、どんな人にも個性はある。大卒者だけでなく、高卒、中卒の者にも備わっています。
 しかし、それは経済社会から認められる個性ではまだありません。それを売りにしても誰も買わない。見向きもしてくれません。
 
 経済社会から認められるためには、基礎的な力を身につけた上で、専門的な力を獲得することが必要です。
 基礎的な力や専門的な力は、仕事をする中で獲得できます。
 社会人の経験のない未熟な者を「仕事」というものを介して、会社が面倒を見てくれて、育ててくれるというのであるから利用すべきです。
 それはなぜか? 会社は、経済社会から認められる専門性の高い個性的な者をたくさん所属させることができれば、事業が思うように展開できる可能性が大きくなるため、未熟な者であっても投資をするのです。
自分探し 
 
 また、最近「自分探し」という言葉もよく耳にします。
 自分は、他人と関わる中でのみ見つけることができるのではありませんか。自分一人だけでは決して自分は見つかりません。
 他人との関わりは日常の中にたくさんあり、その一瞬一瞬を大切に向き合い、取り組むことだと思います。
 
 他人との関わりの延長上に仕事があると考えるとよいでしょう。
 誰しも仕事を本格的に始めなければいけない時期は来ます。条件が良くて好きな仕事ができれば良いが、そんなことはほとんどありません。
 
 そんな時期に迷いが生じますが、会社を探す際、基礎的な力を身につけさせてくれるところを選ぶとよいと思います。
 「個性を活かす」「自分を探す」のは、基礎的な力が身についていることが前提となるからです。
 基礎的な力の次に専門的な力を身につけるように努力するとよいでしょう。
 
 当初希望とは違う仕事に就いたとしても、今の時代転職はタブーではなくなりました。そして、専門性が高く他人とは違う力をもっていれば、別の角度から希望していた仕事に近づいていける、または関わっていくことができるようになると思います。
 
 急がば回れとはよく言ったものです。
 
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<ポイント>
! 「個性を活かす」には、基礎的な力をつけた上で、専門的な力を身につけることが必要です。それには会社に入って、仕事に一生懸命取り組むのです。次第に、専門性が高く他人とは違う力をもつようになれば、自分のやりたいことが実現する可能性が広がります。それが「個性を活かす」ことであったり、「自分を探す」ことになるのです。
 
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<他者に学ぶ>
他社から学ぶ 「自分探し」で思い出したことがあります。よしもと新喜劇の役者でチャーリー浜さんをご存じでしょうか。彼のギャグに「あなたがいるから僕がいる」というものがありますが、自分を探している方はよく考えてみてください。哲学的な深い意味をもっていると思いませんか。
 
 
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