<管理職からの質問> 管理職の仕事にも少しずつ慣れてきましたので、職場をよくしようと頑張っているのですが、部下がついてきてくれません。どうしたらよいのでしょうか?
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<解説> 管理職として自信がついてきたようですね。それはよいことなのですが、職場をよくしようと一生懸命になっているにもかかわらず、どこか空回りしているようです。
管理職の立場でものごとをみると、それまでは気にならなかったことが、やけに目についてなんとかしなければならないと真剣に考えているのでしょう。立場が変わったのですから自然なことなのですが、これまで(過去)のことを全否定していませんか?
確かに、過去よりも現在の方がいろいろな面で改善されてレベルが高くなっています。今後に向けて一層改善を図り、さらにレベルの高い状態にしようと頑張っておられるのでしょう。しかし、現在あるのは過去があってのことです。過去を無視し、全否定してしまうということは、部下が過去から携わってきた仕事そのものを無視し、全否定してしまうことにつながります。それでは、部下は自分自身も否定されたように感じてしまうため、管理職の考えを受け入れることができません。
過去の経緯をしっかり理解し、十分ではないながらもその仕事に携わってきた部下の努力にも敬意を払いながら、よくないところを改善していくことが大切です。
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<ポイント> 現在あるものは、過去から引き継がれています。当時、それはなぜ必要だったのか、だれが必要だったのかなどを把握し、その業務に携わってきた部下の努力にも敬意を払った上で、改善について語れば部下も耳を傾けてくれるでしょう。