<管理職からの質問>
管理職の困った顔 わが社は毎年、年度計画を立てます。私の部署も計画書を上司に提出して年度がスタートするのですが、途中でその計画が意識すらされなくなります。部下も年度始めは計画を目標に行動し始めますが、途中から個々の考えが優先する体質となっています。これでまで何とも思わなかったのですが、よくないのではと気づきました。何から始めればよいでしょうか?
 
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<解説>
社労士 私が先輩から厳しく指導を受けたことがあります。そのことから解説していきましょう。

◆きみはきちんとCをやっているか? 
 私は、PDCAを回すことの必要性をお客様のところで訴え続けていますが、先日いつもお世話になっている先輩より「Cをいかに確実に実施するかが成長できるかどうかの鍵だ。これは会社にも言えるし、人にも言える。ところで、きみはどうか、きちんとCをやっているか?」と問われました。Cの重要性は理解しているつもりでしたが、指摘されたときは確かに疎かになっていたようです。先輩の鋭くもありがたいご指導をいただきました。

◆なぜCができないのでしょうか? 
 お客様のほとんどは、PDCAの意味やその重要性はよく理解しておられます。しかし、PからDは行われますが、CとAは十分できていません(なお、AはCが前の工程にあるため、ポイントはCになります)。なぜCができないのでしょうか? Pを立てDを実施し、順調に業績が上がっていれば、それでよしと安直に考え、きちんとした分析反省(C)をしません。また、思うような業績が得られないときは、途中でPDを捨ててまったく別のPDに取り組みます。このときもCは無視されます。

◆PDCAのCを落とすとレベルも落ちる 
 PDCAのCは、PやDよりも作業自体は簡単だと思いがちなので、つい疎かにしてしまいます。ですが、Cを疎かにする会社では、Pも疎かになります。「どうせ形だけのPだ」ということが社員にバレてしまい、Dにも真剣に取り組まなくなります。自然、社員の皆がやっつけ仕事になり、会社の成長どころか現状レベルの維持すら危ういものになってしまいます。
 「PDCAのCを落とすと会社のレベルも落ちる」のです。ということは、社員のレベルも落ちる、このことを経営者や管理職はしっかりと理解すべきです。

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<ポイント>
! PDCAのCを疎かにすると、会社のレベル、社員のレベルを落とすことにつながりますので、しっかりとCを行いましょう。