人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

評価の手順

評価の具体的な手順(6)~評価段階の選択

<管理職からの質問>
困った顔_ 「評価項目の選択」が終了したら、次は何をするのでしょうか?

 
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<解説>
70be946f 「評価項目の選択」ができたら、次にそれがどのレベルにあるのかを決めます。これを「評価段階の選択」といいます。
 
評価の具体的な手順③ 極端にいえば、「良い」「悪い」または「できた」「できていない」という評価も考えられますが、それだけでは割り切れないため一般的には5段階評価がよくみられます。
 
 「評価段階の選択」をするときには、その段階の意味をよく理解おくことが必要です。ここでも人事評価_評価尺度の基準管理職は独自の視点で評価するのではなく、会社の人事評価制度において定められている段階で評価しなければなりません。参考に「評価尺度の基準」を添付します。あなたの会社の基準と比べてみてください。どこがどう違いますか?またはどこが同じでしょうか?
 
 「評価尺度の基準」は理解できたとしても、評価の甘い管理職がいる一方、厳しい(辛い)評価をする者がいるなど、部下の同じような行動を評価しても、選択する段階が大きく異なることがよくあります。管理職それぞれの性格や考え方によるところが大きいのですが、だからといってそのままにしておくわけにはいきません。会社の基準を参考にした上で、評価者研修(考課者訓練)を何度も繰り返し受講するなどして、管理職が同じ程度に評価段階が選択ができるように努めていくことが大切です。
 
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<ポイント>
! 添付図の「評価尺度の基準」は、あくまでも一つの例です。会社でそれぞれの評価段階がどのような程度やレベルを示しているかを確認し、管理職としてきちんと理解しておきましょう。

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<他社から学ぶ>
BlogPaint ある会社の評価者研修(考課者訓練)でのこと。ビデオ演習を行ない一つの行動に対して1つの項目で評価したところ、ある管理職は5段階評価の4と評価し、別の管理職は2とつけることがあります。もっと極端な場合は一つの行動について5と1の評価がみられることもあります。確かに、ビデオに出てくる人物の背景がよくわかりませんので、管理職がいろいろなことを想像してしまうということはあるでしょう。しかし、正反対の評価や評価レベルが乖離してしまうことは望ましくありません。例えば、課長の一次評価に対し、部長の二次評価が正反対の評価をつけてしまったらどう収拾をつけていきますか?とても困ります。これも評価者訓練を重ねて、評価段階の選択も同一にしていくように努めましょう。
 
 
 
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評価の具体的な手順(5)~評価項目の選択

<管理職からの質問>
困った顔_ 「評価項目の選択」を行なう際、ある一つの行動が複数の評価項目に関係することがありますが、関係するすべての項目を選択してもよいのでしょうか?
 
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<解説>
評価の具体的な手順?70be946f ひじょうによい質問です。評価項目の分類と内容が理解できたら「評価項目の選択」を行ないます。一見簡単そうに思えますが、実際は判断に迷うことが多いでしょう。
 
 例えば、「業務上である問題を発見、同僚と力をあわせて改善し、部署全体の業績に大きく貢献した」という行動を評価対象としてとり上げるとしましょう。
 この行動には、積極性や協調性、成果(業績貢献)のどれにも関係しています。どの項目で評価したらよいか迷いますが、人事評価は、原則として一つの行動には一つの項目で評価するというのがルールです。
 
 そうでないと、ある行動で目立ってよい評価項目が一つでもあると、他の評価項目にも影響を及ぼし、全てがよくなります。また、反対にひじょうに悪い評価項目があると、すべてが悪くなるという、評価エラーにつながってしまいます。
人事評価_評価要素_2 
 なお、一つの行動には1つの項目で評価するというのは、赤色で図示しているように右側の一つの枠内で2項目以上評価してはいけませんが、別の枠でそれぞれ1項目ずつ評価し、あ人事評価_評価要素_3わせて2項目以上になるのは構いません(青色で図示)。
 
 先の例で「勤務態度評価」の中の積極性と協調性のどちらを選択すればよいかは、評価の具体的な手順(2)で書きましたように、部下の課題への進捗状況や業務への取り組み姿勢などをこまめに把握し、記録しておくことで判断しやすくなります。また、部下へコメントとして返すときにもやはり記録が役立ちます。
 
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<ポイント>
! 評価項目の選択で、原則として一つの行動には1つの評価項目で評価するというのがルール。ただし、枠組みが異なれば2項目で評価しても構いません。

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<他社から学ぶ>
BlogPaint 評価者研修(考課者訓練)で研修用ビデオを観て評価点数を付けるという演習を行なったところ、初めて評価者研修を受ける管理職の中には、すべての行動に対しすべての評価項目(例えば「勤務態度評価」であれば規律性,協調性,責任性,積極性の全項目)に点数を付けた方がいました。これは不適切な評価の仕方ですが、この管理職を責めることはできません、なにせ初めてなのですから。それよりも評価者研修をきちんと行なっていないことが問題です。研修もせずに適正な評価はできません。
 
 

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評価の具体的な手順(4)~評価項目の内容の意味を理解する

<管理職からの質問>
困った顔_ 会社の資料から評価項目の分類は概ねわかりましたが、例えば「積極性」という評価項目を考えたときにどのように理解し、判断したらよいのか悩んでしまいます。私なりの判断で進めて行ってよいのでしょうか?
 
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<解説>
70be946f 評価項目を選択するときに、管理職は評価内容の意味をよく理解おくことが必要です。管理職独自の視点で評価するのではなく、会社の評価制度として定められている内容で評価しなければなりません。そうでなければ管理職の間でかなりのバラツキが出てきてしまい、整合性のある制度とはいえなくなってしまいます。
 
人事評価_情意の意味 例えば、情意項目の一つ「積極性」について添付図には、チャレンジや改善提案、自己啓発など自分や組織の向上につながる行動や姿勢と示していますが、どんなチャレンジや改善提案、自己啓発でもよいわけではありません。会社の方針に沿ったものでなければなりませんが、実際管理職として評価をするときに迷ったり、悩んだりしたことがあると思います。これを曖昧なままにしておくと、自らの勝手な判断で評価をしていくことになってしまうでしょう。それを防ぐためには、管理職向けの評価者研修(考課者訓練)に繰り返し参加し、理解を深めていくことが必要です。
 
 また、異動によって管理職が変わったとたん、今まで認められてきた行動が否定されたのでは、部下は何を信じて仕事をすればよいのかわからなくなり混乱が生じます。モチベーションが下がって、さらには不信感につながり、優秀な人材が流出してしまうことにもなりますので、注意が必要です。
 
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<ポイント>
! 図示した「情意の意味」は、あくまでも一つの例です。会社でそれぞれの評価項目がどのような意味をもっているか明確にし、特に管理職はきちんと理解しておくことが大切です。また、管理職の間で考え方にズレがないかも確認してみるとよいでしょう。
 
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<他社から学ぶ>
BlogPaint 実際、事例を使った評価者研修(考課者訓練)を実施してみると、管理職によってとり上げ方や考え方が大きく異なることがよくあります。一つの事例をもとに評価させたところ、ある管理職はとても良い評価を行ない、別の管理職はまったく正反対の悪い評価下す。これでは評価される部下は混乱してしまいます。
 会社によっては管理職研修そのものを行なってない場合がありますが、それで本当に部下の人事評価ができるようでしょうか? 評価者研修を定期的に実施している会社の管理職でさえ、難しい、迷う、悩むという本音が出るくらいですから、研修もやらずに評価をさせるなどはもってのほかではないでしょうか。
 
 
 
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評価の具体的な手順(3)~評価項目の選択

<管理職からの質問>
困った顔_ 「行動や結果の選択」ができたら、次はその行動や結果の出来栄えを評価すればよいのでしょうか?
 
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<解説>
70be946f評価の具体的な手順② いえ、その前に「評価項目の選択」という手順がありますので説明しましょう。
 「評価項目の“選択”」を考えるにあたって、まず評価項目についてみてみましょう。
 
 期待人材像として一般的には、成果・業績貢献、能力、情意(じょうい)に大別でき、これを人事評価項目として利用しますが、この中にも細かく評価項目が設けられているのが普通です。
 
 成果・業績貢献には⇒ 結果としての業績や成果、過程としての活動実績
 能力には⇒ 知識・技術、決断力、企画力、指導力、折衝力
 情意には⇒ 規律性、協調性、責任性、積極性
などは、多くの会社の評価項目としてみられます。
人事評価_評価要素 
 なお、上にあげた評価項目はあくまでも一般的なものであり、これでなければならないという訳ではありません。会社の風土、特徴などから独自の評価項目があってもよいでしょう。いや、あった方がよいと思います。特に最近は、企業理念や社是、社訓(コアバリューといいます)に基づいた行動をとらせるために、コアバリューをいくつかの評価項目に分け、さらに具体的な評価基準を設けている会社が出てきています。
 
  「評価項目の選択」をする際には、評価項目がどのように分類されているのかを上司として十分理解しておかなければなりません。そうでなければ適切な評価ができなくなります。
 
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<ポイント>
! 上司は評価項目の選択にあたって、評価項目の分類をよく理解しておくことが大切です。皆さんの会社にある評価項目がどのように分類されているのか確認してみましょう。
 
 
 
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評価の具体的な手順(1)~行動や結果の選択

<管理職からの質問>
困った顔_ 人事評価の全体的な流れはわかりました。次に、実際に評価をするときの考え方や注意点などについて教えてください。
 
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<解説>
70be946f 
 まず、評価期間の終わり(期末)に、上司として実際に評価をする段階になったときの手順をみていきましょう。
 評価の具体的な手順①
 行動や結果の選択
  ↓
 評価項目の選択
  ↓
 評価段階の選択
 
 添付図に示すような順番で3つの選択を行っていきます。
 
 まず、1「行動や結果の選択」は、評価される部下のどのような行動や結果をとり上げるかを選択することです。職務に関するものを対象として取り上げ、職務に関係ない行動やプライベートなことは評価の対象として取り上げません。
 
 取り上げる行動は部下の具体的な行動となった事実をとり上げます。人物のイメージで評価してはいけませんが、無意識のうちに人物評価をしておられる上司がいます。人物で評価をしてしまうと、評価にエラーが生じます。極端にいえば、上司が「こいつはダメだ」と思って評価すると、何をやっても悪い評価にしかなりません。これでは、その部下の将来はないのも同然になってしまいます。
 
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<ポイント>
! 部下のどのような行動や結果をとり上げるかを選択するのが、最初の手順です。人事評価は人物の評価ではなく、行動の評価を行なうのがルールです
 
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<他社から学ぶ>
BlogPaint ある会社で資格取得に熱心な従業員がいて、ホームヘルパー3級やカラーコーディネーター、アロマセラピストの他、気象予報士などの難しい資格にも挑戦し、次から次へと資格試験に合格し同僚からも「すごいね」と注目を浴びていました。上司は評価の際、その従業員からの自己アピールや同僚から話を聞く中で、資格取得の行動を評価対象として取り上げたのですが、本当にそれでよいのでしょうか?
 取得した資格の殆どは、職務にはまったく関係はなく、活用できる機会はありません。行動の選択は、職務に関係があれば評価対象として取り上げてよいのですが、職務に関係なければ評価対象として取り上げないようにしましょう。
 
 
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