人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

時間外労働

長時間の時間外労働は、過労死の引き金に

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 不必要な残業を減らさなければならないのはわかりますが、残業時間に特に注目して、コントロールせよと管理職に向けて指導されるのはなぜでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 長時間の残業(時間外労働)は過労死を引き起こす可能性があるからです。そのことを説明しましょう。
 
 国民の死亡者のうち、脳や心臓の疾患を原因とするものは3割を占めているといわれています。これらは、日常生活などの生活習慣や遺伝等による影響もありますが、仕事が主な原因または引き金となって引き起こされることもあります。このときの死亡を「過労死」と呼んでいます。
 
 仕事が主な原因または引き金となって引き起こされるということは、労災の可能性もあります。そこで、労災保険では労災であるか否かの判断をしなければならないため、認定基準を設けています。「脳・心疾患の認定基準」というもので、今回は長時間労働に関する内容を中心にみてみましょう。
 
 「業務による明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳・心臓疾患は、業務上の疾病として取り扱われる」という認定要件の原則があります。
 
 この中で「過重負荷」には3つの分類があり、その一つに「長期間の過重業務」があり、「発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと」が認定要件となっています。
脳心疾患の労災認定 
 具体的には、労働時間を評価の目安とし、時間外労働の時間数を最も重要な要因として着目して、「発症前1か月間に100時間を超える時間外労働」があったり、「発症前2~6月間を平均して月80時間を超える時間外労働」があったりしたときに、脳・心臓疾患で従業員が死亡した場合は「過労死」と判断される可能性が高まるのです。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 「発症前1か月間に100時間を超える時間外労働」があったり、「発症前2~6月間を平均して月80時間を超える時間外労働」があったりしたときに、脳・心臓疾患で従業員が死亡した場合は「過労死」と判断される可能性が高まります。この100時間80時間という数字は、管理職であれば覚えておきましょう。
 
 
 
この投稿記事が参考になりましたら、次のボタンを押していただけると嬉しいです。ご協力お願いします。 
 人気ブログランキング   にほんブログ村 経営ブログ 人事・総務へにほんブログ村
 

始業時刻前に実施する朝礼は、労働時間ですか?

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 来年から毎週月曜日の朝8時50分から部下を集合させて朝礼を行ないたいと考えています。わが社の始業時刻は午前9時なので、たった10分前に来るだけです。今でも、その時刻にはだいたい部下は集まっているので、問題ないと思いますが、どうでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 朝礼が自由参加なら話は別ですが、業務に直結している内容についての情報交換を、上司からの指示として行なうのですから、これは明らかに業務命令です。したがって、始業時刻の10分前から業務が開始していることになりますので、その10分間を無視してよいというのは無理があります。
 
 確かに、朝礼を業務とは認めていない職場があることは事実です。以前からの慣習、または「社員として(業務と認めなくても)朝礼に参加する当たり前のことだ」と考えている経営者や上司もいるでしょう。
朝礼は労働時間? しかし、朝礼が業務を行なう上で必要不可欠のものであり、上司の命令で強制的に行なわれている場合は、労働時間として扱われます。これは、どうしようもありません。
 
 なお、この10分間を時間外労働ではない形にしたいのであれば、①午前9時から朝礼を始める。②朝礼のある日の終業時刻を10分繰り上げる。③休憩時間を昼休憩以外に10分間取らせるなどの工夫が考えられるでしょう。
 原則に立ち返れば①がよいのですが、顧客からの電話などへの応対で忙しくて午前9時からの朝礼はできないということもあるでしょう。そうすると、現実的には③が取り組みやすい工夫策と思われます。
 
 但し、このような取り扱いをする場合は、就業規則にその根拠となる内容が必要ですので、総務部などの担当者に朝礼の実施と、労働時間や休憩時間の変則的な取り扱いが可能か確認してみてください。次のような内容が規定されているとよいでしょう。
 
 
【就業規則(例)】
第○条(始業時刻、終業時刻)
1.所定労働時間は実働8時間とし、始業時刻は午前9時00分、終業時刻は午後6時00分とする。
2.会社は、業務の必要性がある場合、始業時刻、終業時刻を繰り上げ、または繰り下げることがある。」
 
第○条(休憩時間)
1.休憩時間は正午から午後1時までとする。
2.会社は業務上の必要がある場合、前項に定める休憩時間を変更、分割または追加したりすることがある。」
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 朝礼が業務を行なう上で必要不可欠のものであり、上司の業務命令で強制的に行なわれている場合は、始業時刻前であっても労働時間として扱われます。この時間を時間外労働と扱いたくない場合は、その時間分の休憩を追加するなどの工夫が必要でしょう。なお、労働時間や休憩を変則的に扱うのであれば、就業規則に根拠が必要です。
 
 
 
 この投稿記事が参考になりましたら、次のボタンを押していただけると嬉しいです。ご協力お願いします。 
 人気ブログランキング   にほんブログ村 経営ブログ 人事・総務へにほんブログ村
 

 

最新記事
プロフィール

進創アシスト 鷹取...

月別アーカイブ
進創アシスト homepage
homepage_201708
youtube「病院のパワハラ防止研修」
youtube-Harassment-kensyu-HP_201709
進創アシストblog「介護スタッフの定着・育成のための『プリセプター制度』紹介」
blog_kaigo-preceptor
進創アシスト fecebookページ
facebook_201708
進創アシスト twitter
最新執筆『主任介護支援員研修テキスト』

執筆本『職場のルールブック』



執筆本『医療機関の労務トラブル事例集』



座談会出席『職場のトラブルをどう解決!』

月刊保険診療_20130510
座談会「(医療機関)職場のトラブルをどう解決するか」に出席した記事掲載されました
執筆雑誌『SR第22号』

執筆雑誌『SR第21号』

 
 
これはいい! お薦めウイルス対策ソフト
超軽量、手書き資料を即座に映写できるプレゼン・研修の最適アイテム!
記事検索
QRコード
QRコード
最新コメント
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
  • ライブドアブログ