人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

新入社員

あなたの部下となった新入社員の特徴は? 意識調査アンケート結果と比べてみる


2014年度 新入社員意識調査アンケート/三菱UFJリサーチ&コンサルティング

■会社に望むこと
1位「人間関係がよい」
2位「自分の能力の発揮・向上ができる」
3位「給料が増える」
4位「残業がない・休日が増える」
5位「評価・処遇を公平にしてくれる」
6位「仕事場・休憩室などが快適」
7位「私生活に干渉されない」

1位「人間関係がよい」…圧倒的に多い要望となっています。関係づくりのためのコミュニケーション・スキル、チーム力を高めるための職場マネジメント・スキルの獲得が上司には必須課題。

4位「残業がない・休日が増える」…実感としては、調査結果以上に強い要望があると感じています。この条件を満たす方向での組織努力が大事。

6位「仕事場・休憩室などが快適」、7位「私生活に干渉されない」…現代の若者の特徴。意見もあるでしょうが、上司や先輩は、認識しておく必要があるでしょう。

5位「評価・処遇を公平にしてくれる」…評価・処遇が公平ではないと思われていることを、真摯に反省する必要があります。


新人教育失敗例(4)

<失敗例>
男性_困り顔 同じ職場に2人の社員が同時に配属された。1人は自業界の専門学校を出ただけに仕事は的確で早い。もう1人は大卒だが覚えが悪く、ミスが目立つ。職場では、専門学校卒社員を依怙贔屓し、大卒社員のミスを必要以上に取り上げて非難する。そして、大卒社員を仲間外れにする。
 
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<解説>
社労士 人間はどうしても他人と比べたくなる傾向を持っています。特に失敗例のように同時に2人以上の新入社員が入ってくると、優劣で比べてしまいがちです。
新人教育失敗事例(4) しかし、人事評価「評価のエラー(対比誤差)」で解説しましたが、他人と比べることは評価のエラーにつながります。同じように、新人教育の時も他人と比べて育てることはよくありません。入社する社員によって基準が変わってくるからです。標準的な能力を持つ新入社員であっても、能力の非常に優れた者が同時に入ってくればダメ扱いされ、反対に能力の低い社員が同時に入ってくれば優遇されるのでは、仕事自体がそもそも揺らいでいる職場であるといえるでしょう。
 新入社員に求められている標準的な習得課題にあてはめて、その出来栄えで指導することが大事です。
 
 また、失敗例の職場では、依怙贔屓や必要以上の非難、仲間外れが起こっているようですので、パワハラや職場のいじめ・嫌がらせにつながる可能性があります。そのようなことにならないよう会社として「パワハラ研修」等を実施し、意識を高めてください。
 
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<ポイント>
! 人の比較ではなく、新入社員に求められている標準的な習得課題にあてはめて、その出来栄えで指導する。
 また、「パワハラ研修会」を実施する。
 
『人事評価』「評価のエラー

新入社員の標準的な習得課題の考え方は「新人教育失敗例(2)」を参考にしてください。

新人教育失敗例(3)

<失敗例>
男性_困り顔
 「新人は先輩の背中を観て学ぶものだ。昔も今も変わらない」と突き放し、新入社員に対して教育担当者が近寄るなオーラを出して、寄せ付けない・質問させない。そして、「仕事ができないのは積極性がないからだ」とすべての責任を押し付ける。
 
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<解説>
社労士 新入社員が先輩の背中を観て学ぶことは非常に大事なことです。しかし、全部のことを先輩の背中からだけ学べというのは無理があるでしょう。特に新入社員時代は、右も左もわからないため、何をするにも時間がかかってしまいます。先輩社員はいつもやっている当たり前のことかもしれませんが、同じことでも新入社員には自分がやろうとしていることが正しいのか、間違っているのかわからないのです。教えられない上に、間違ったことをして厳しく怒られ、責任を取らされてしまっては不満だけが残ることになるでしょう。
新人教育失敗事例(3) 
 最近の新入社員は素直ですが思考柔軟性が弱いところが傾向としてありますので、「新人教育失敗例(2)」でも解説しましたが、一つ一つのことを丁寧に教えることが大事です。
 
 また、新入社員を寄せ付けない・質問させないという状況、雰囲気であることは職場の上司もわかるはずです。その状況を改善するのは上司の役割です。教育担当者に注意指導しなければいけません。教育担当者だけではなく、職場の他の社員にも新人を迎え入れるという雰囲気づくりをさせなければいけません。失敗事例の職場は、それをしていないと思われますので、上司も杜撰な職場管理であったと指摘できるでしょう。
 
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<ポイント>
! 教育担当者を対象とした「新人指導研修」を実施する。
 さらに、上司を対象とした「教育担当者指導研修」も実施する。
 また、新人教育を教育担当者だけに任さず、現場上司や人事部も一緒になってフォロー体制も整える。

新人教育失敗例(2)

<失敗例>
男性_困り顔 定型的な(ルーチン)業務については、ひとりで十分こなせるだけの能力を習得した従業員が、次の課題へ挑戦したいと前向きに取り組む姿勢を示しているのに、現在の決まったルーチンしかさせない。職場全体が後ろ向きで、活気のなさも感じられ、新入社員のやる気を完全に失わせてしまった。
 
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<解説>
社労士 新入社員が習得すべき標準的な課題を職場として明確にしておくべきです。「新人社員失敗例(1)」でも説明しましたが、新入社員にはステップアップを一段一段確実に踏ませることが大事です。そのためには現在のステップとその先にあるステップを見える状態に(見える化)しておくことが必要です。
新入社員の習得課題のステップアップの見える化  
 習得ステップを見える化しておくと、新入社員だけではなく教育担当にあたる先輩職員もそれに応じた教育指導をすることになります。放ったらかしの状態にできなくなります。もし、新入社員を放ったらかしの状態にしているのであれば、その上司が教育担当者に注意指導しなければなりません。失敗事例の職場は、上司も杜撰な職場管理であったと指摘できるでしょう。
 
 ただし、新入社員が次の課題へ挑戦したいと言って来ても本当にその力があるのか見極めなければなりません。そのためには、日頃の確認が必要でしょう。「書式「新入社員 日報・週報」」を活用していただくとよいでしょう。
 
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<ポイント>
! 新入社員のステップアップ課題の設定と、教育担当者を指導・助言する上司役割の明確化が必要です。また、新入社員に日報・週報の作成させて、教育担当者や上司が課題習得レベルを確認することも行ってください。
 
①新人教育で教える順番を決める。
 「新入社員の育成」を参考にしてください。

②書式「新入社員 日報・週報」の活用

新人教育失敗例(1)

新人教育の失敗例をいくつかあげます。皆さんの職場でも、このようなことがないかチェックしてみてください。

<失敗例>
男性_困り顔 新入社員が配属された当日から新人紹介もそこそこに次から次へ、作業を指示し、常に「急いで」というばかりで、その作業の意味や必要性などは説明しない。
 また、難しいこと、できないことを突然やらせた上に、失敗したらそれを指摘・非難するだけで、上手なやり方を教えない。
 
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<解説>
社労士 自分(先輩社員)が入社したときのことを思い返してみてください。失敗例と似たような教育指導を受けperson_0260てきたのでないでしょうか。その嫌な思いを後輩の新入社員にさせてはいけません。特に“忙しいオーラ”を出してしまう人が多いので、職場全体で“忙しいオーラ”を出さないように工夫してください。(私自身も過去にその経験をして厳しく注意を受けました。今はその経験を活かして極力出さないように努力しています。)
 
 新入社員を定着させ戦力化するには、丁寧に教育をすることが肝心です。ステップアップを一段一段確実に踏ませてください。焦って一度に膨大な量の知識やスキルを詰め込んだり、わかっているだろうと教育を省略したりしてはいけません。
 
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<ポイント>
! ①忙しいオーラを出さない職場にする。
 「newsletter 2013年04月号」を参考にしてください。
 
 ②新人教育で教える順番を決める。
 「新入社員の育成」を参考にしてください。

書式「新入社員 日報・週報」の活用

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 新入社員に一日も早く職場へ適応できるようにさせたいのですが、なにか良い工夫はありませんか?
 
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<解説>
社労士 新入社員(特に新卒者)は、自分が担当する業務の他に職場のいろいろなルール、企業理念や歴史など覚えることがたくさんありますが、すべてを一度に覚えるということはできません。基礎的なことから一つひとつ確実に身につけていくことが大事です。
 新入社員の時は、目の前にあることをこなすのに精一杯で、自分が今なにに向かって頑張っているのか、なにが出来て、なにが出来ていないのかがわからず、自らを見失ってしまいがちです。そうならないために、新入社員_日報・週報右の書式「新入社員 日報・週報」を利用して今日1日やってきたことを振り返るようにさせることをお勧めします。また、1週間単位での振り返りは、その週のまとめになり自分をより客観的に観ることができるようになります。
 
 書式には、新入社員の指導者である先輩社員がコメントを書く欄も作っています。業務に関する知識やスキルだけではなく、精神的な面のサポートもしてあげてください。
 
 書式はA4サイズのものですから、たくさんのことを詳しくスペースはありません。簡単な内容のものとなりますが、新入社員と先輩社員がこの書式を活用しながらコミュニケーションをとる機会を増やすことを狙っています。コミュニケーション機会が増えれば新入社員の職場への適応は早くなるものと思います。
 
書式「新入社員 日報・週報」
 
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<ポイント>
! 新入社員が1日1日を振り返る機会として日報を書かせ、先輩職員がそれを読んでコメントする。簡単な内容のことであっても、これを上手く活用し新人と先輩とがコミュニケーションをとる機会を増やせば、新人の職場適応は早くなるでしょう。
 
 
 

試用期間にやるべきこと(1)

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 新入社員が配属されました。当社には、就業規則で試用期間が設けられていますが、この期間に上司として何をしなければならないのでしょうか?
 
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<解説>
社労士 新入社員に試用期間を設けている会社は多いでしょう。
 試用期間は、本採用できるか否かを会社が判断する期間です。
 しかし、試用期間から本採用にあたって、何もアクションを起こしていない会社が多いように思います。本採用についてのチェックも何もなくスルーして、従業員本人もその上司である管理職も知らぬうちに本採用になっていたということはありませんか。これでは試用期間が形骸化しており、活用できていません。
 試用期間(1)
 本採用前に正規社員に相応しい人物かをきちんと評価することを、ぜひ新入社員全員に実施してください。
 そのためには、正規社員に相応しいという基準がなければなりません。
 新卒者と中途入社の社員とでは基準が異なりますが、例えば新卒者の場合は、
 ・仕事を遂行するに必要な基礎能力(読み書き計算)
 ・協調性
 ・規律性
 ・社会人としてのマナーや接遇
といった点がチェックポイントとなると筆者は考えます。
 
 これらを貴社に合わせた形で具体化してチェックリストとして作成して活用するとよいでしょう。
 なお、これらのチェックは本採用直前にだけ実施するのではなく、試用期間中定期的に(例えば、毎月、隔週)チェックして、不十分なところをその都度きちんと知らせ、新入社員に改善の努力をさせなければなりません。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 試用期間は、本採用できるか否かを会社が判断する期間です。正規社員に相応しい人物かを判断するためには、評価する基準を設けて、定期的にチェックを行ってください。そして、そのチェックを元に不十分なところをその都度きちんと知らせ、新入社員に改善の努力させることが必要です。
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