人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

年休

どうなるの?1年の途中で所定労働時間数に変更があった場合の時間単位年休の残時間数

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 総務部が担当することですが、興味があるので教えてください。1日6時間勤務のパートタイマーが正社員になった場合、また、正社員が6時間勤務のパートとなった場合の時間単位年休のカウントの仕方です。例えば、パートの時に残っていた年休が3日と時間単位年休の2時間あるとします。この者が正社員になったとき、残り年休はどうなるのでしょうか?
 
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<解説>
社労士 いいご質問ですね。例えば、パートのときに年休が3日と2時間残っている者が正社員になった場合、次のとおりになります。
 
 途中で所定労働時間数に変更があった場合
【変更前(パート)】3日(1日あたりの時間数は6時間)と2時間
  ↓
【変更後(正社員)】3日(1日あたりの時間数は8時間)と3時間(時間単位部分は比例計算します。計算すると2/6×8=2.67時間となり、時間未満の端数は切り上げます)
 
正社員がパートになった場合は逆になります。
 
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<ポイント>
! 1年の途中で所定労働時間数の変更があった場合の時間単位年休の残時間数は比例計算し、1時間未満の端数は切り上げます。
 
 
改正労働基準法に係る質疑応答」~1年の途中で所定労働時間数の変更があった場合

Q34:年の途中で所定労働時間数の変更があった場合、時間単位年休の時間数はどのように変わるのか。時間単位の端数が残っていた場合はどのようになるのか。

A34:時間単位年休として取得できる範囲のうち、1日に満たないため時間単位で保有している部分については、当該労働者の1日の所定労働時間の変動に比例して時間数が変更されることとなる。 例えば、所定労働時間が8時間から4時間に変更され、年休が3日と3時間残っている場合は、3日と3/8日残っていると考え、以下のとおりとなる。
【変更前】3日(1日当たりの時間数は8時間)と3時間
【変更後】3日(1日当たりの時間数は4時間)と2時間(比例して変更すると1.5時間となるが、1時間未満の端数は切り上げる)
 
・ 1時間の年休ってありなんですか?
・ パートも1時間の年休ありなんですか?
 

パートも1時間の年休ありなんですか?

<管理職からの質問>
管理職の自信のある表情 パートタイマーの場合も1時間の年休の請求があれば、与えなければならないのですか?
 
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<解説>
社労士 パートタイマーであっても、パートタイマーにも適用される内容で労使協定が結ばれていれば、時間単位の年休は取得できます。
パートの時間単位年休 考え方は、正社員と同じですが、取得できる時間数が違ってきます。
 1年間に5日分までという条件は同じですが、1日の所定労働時間が5時間のパートタイマーの場合は、
 5時間×5日=25時間分が限度となります。
 
 ところで、1日の所定労働時間が4.5時間のパートタイマーの場合はどうなるかというと
 4.5時間×5日=22.5時間→23時間ではなく
 5時間×5日=25時間分が限度となります。
 理由は、1日あたりの所定労働時間に1時間未満の端数がある場合は、1時間に切り上げて計算するという扱いとしなければならないからです。
 
 前回のblog「1時間の年休ってありなんですか?」も参照ください。

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<ポイント>
! パートタイマーにも適用される労使協定が結ばれている場合は、パートタイマーでも時間単位年休は取得できます。ただし、利用できる時間数の上限が異なります。
 
改正労働基準法に係る質疑応答~「1日の所定労働時間に1時間に満たない端数がある場合」
 
Q28:時間単位年休について1日の所定労働時間の1時間に満たない時間数は時間単位に切り上げることとなるが、1日の所定労働時間が7.1時間の場合、5日分で35.5時間となるのでこれを36時間とし、40時間とする必要はないのではないか。
 
A28:年次有給休暇は日単位で付与され、取得することが原則であるので、1日分の年次有給休暇が何時間分の時間単位年休に相当するかを予め労使協定で定めることが必要とされる。その際、労使協定で定める時間数は、1日の所定労働時間数を下回らないものとされていることから、1時間に満たない時間数については1時間に切り上げる必要がある。したがって、設問の場合には1日の時間数を8時間とする必要があるため、5日分の合計は40時間となる。

1時間の年休ってありなんですか?

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 部下から1時間だけ年休をくださいと届がありましたが、1時間の年休ってありなんですか?
 
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<解説>
社労士 年次有給休暇(年休)は1日単位で取得するというのが基本ですが、労働基準法が改正され時間単位年休というルールができ、1時間でも取得できるようになりました。
年休の請求単位 
 ただし、条件があり、各事業場で労使協定が結ばれていることが前提となります。
 協定が結ばれていれば、休暇の取り扱いの変更ですから、就業規則も改定されているはずです。それに基づいて対応してください。
 
 なお、時間単位の年休は、どれだけ年休が残っていようと、1年間に5日分までが限度となっています。
 例えば、1日8時間が所定労働時間の正社員の場合、8時間×5日=40時間分が限度となります。それを超えての時間単位年休は認められいません。
 
 また、年休を1日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、従業員が自由に選択することができます。事業主や管理職が勝手に変更することはできませんので、注意してくださいね。
 
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<ポイント>
! 労働基準法が改正され時間単位年休というルールができました。労使協定が締結されていれば、1年間で5日を限度として時間単位で年休を取得できます。
 
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<法令>
労働基準法(年次有給休暇)
第39条第4項 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第1号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前3項の規定による有給休暇の日数のうち第2号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。
① 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
② 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(5日以内に限る。)
③ その他厚生労働省令で定める事項
 

休暇や欠勤等の届出を一つの書類にして管理する

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 休暇に関してその事由ごとに様式を定めるなど、わが社には社員が提出する届出書類がたくさんあり過ぎて部署での書類保管に困っています。また、産前産後休暇などは書式が決まっておらず任意の書式でも受け付けているため、どんなときに、どのように書かせればよいかわからず困っています。
 
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<解説>
社労士 休暇に関して「年次有給休暇(年休)」「忌引休暇」「結婚休暇」「産前産後休暇」などを別々の書類にしていると、それだけで少なくとも4種類の届出書になってしまいます。休暇の事由ごとに書式を準備するのではなく、休休暇等届出書を一つにまとめる暇という大きな分類(グループ)で一つの書式にまとまるように工夫するとよいでしょう。
 書かせる内容は「いつから、いつまで」「理由」「緊急時の連絡先」など概ね共通している項目を設け、「事由(分類)」欄で該当のものにチェックを入れさせるようにします。
 
 また、休暇に加えて「遅刻・早退」「欠勤」なども一緒に取り扱うことができますので、これらの項目も含めておくとよいでしょう。
 
 休暇等届出書.pdf ←ダウンロードしてご覧ください。
 
 
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<ポイント>
! 「年休」「忌引休暇」「結婚休暇」などの各種休暇や「遅刻・早退」「欠勤」等に関する届出書は一つの様式にまとめるとよいでしょう。
 
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