<管理職からの質問>
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<解説>
キャリアマップは従業員の育成に効果的です。
ご覧のとおり、自分がどのようにステップアップできるのか、その道筋を確認し、計画できるからです。そして、キャリアマップをもとに一つ上のキャリアを目標に頑張るように努力させてください。
企業側もそれを支援・サポートします。キャリアマップを作ったから、勝手に頑張れではダメです。
一つひとつのキャリアには、「役割と責任」が違います。
ここをどう明確化するかがポイントです。単に、経験年数だけで、キャリアが上がるわけではありません。
“(一般)スタッフ”よりも“Aスタッフ”の方が、役割は広く、責任は重いといことになります。
“Aスタッフ”よりも“リーダー”の方が、さらに役割は広く、責任は重いのです。
キャリアの数や名称は貴社に適したものに変えてください。
その上で、各レベルの「役割と責任」を定義する枠を空白で設けていますので、どう示せるか考えてみてください。
現実的には上のキャリアになかなか進めない従業員も出てくるでしょう。
しかし、役割と責任に応じた体制、それが組織本来の形です。
それを崩してしまうと仲良しグループになってしまいます。
右図の形は、会社の規模ば小さければもっとシンプルなものになり、規模が大きければさらに複雑になるでしょう。
図の会社では、実際には
・ユニットが複数あり、そのそれぞれにリーダーが配置されています。
・また、複数のユニットをチームとしてまとめるチーフも複数名います。
・さらに、チームをグループ化してマネージャーが置かれます。
・そして、事業が部門単位で構成されていて、部門マネージャーが統括していることになっています。
なお、キャリア毎に標準年数を示していますが、あくまでも参考であって、標準よりも早い人も、遅い人も出てきます。
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<ポイント>
自分がどのようにステップアップできるのか、その道筋を確認し、具体的な目標に向かって努力できるため、キャリアマップは効果的です。企業側もキャリアマップに沿って従業員を支援・サポートすることでさらに従業員育成に効果を発揮するでしょう。
活用のポイントは、キャリアマップには「役割と責任」を示し、キャリア(レベル)毎にその違いを明確にしておくことが重要です。