人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

人事評価の基本

面談時に「良い点・褒める点」と「良くない点・注意する点」のどちらから話を展開すればよいでしょうか?

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 教えてもらった面談時のメモ・記録シートを活用しようと考えています。ところで、実際の面談時に「良い点・褒める点」と「良くない点・注意する点」のどちらから話を展開すればよいでしょうか?他部署の管理職に聞いても意見が分かれ、迷っています。

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<解説>
社労士 面談時に「良い点・褒める点」と「良くない点・注意する点」のどちらから話を展開すればよいかということですが、諸説あります。いくつかの参考書を見るとパターンが違って書かれていますので、迷いますね。私はどちらが正しくて、どちらが間違いということではないと思います。
面談で先に話すのはどちら? 
 強いていえば、面談を受ける者(被面談者)が「良くない点・注意する点」を受け入れる状態であるかだと考えています。
 面談の最初から注意点を受け入れられる状態であれば「良くない点・注意する点」から入り「良い点・褒める点」に展開するとよいでしょう。
 人事評価の結果に不満をもっている場合など最初は注意点を受け入れられる状態でなければ、まず「良い点・褒める点」から始め、気持ちをほぐしたり、前向きに考えさせるようにさせたりした後で、「良くない点・注意する点」に話を転換することをお勧めします。
 普段接していれば、面談に入る前からどちらのパターンで進めればよいか概ねわかりますが、もしわからなければ「面談の切り出し」のときに、どのような状態か確認して、判断してください。臨機応変さが必要になりますね。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 実際の面談時に「良い点・褒める点」と「良くない点・注意する点」のどちらから話を展開するかは、被面談者が注意点を、最初から受け入れられる状態であるかで判断します。
 受け入れられる状態であれば注意点→褒める点、受け入れられる状態でなければ褒める点→注意点で、面談を展開するとよいでしょう。

人気blog:「人事評価」面談時のメモ・記録シート(例)

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 中間面談や期末面談のときには、面談者である上司は面談の準備をしておかなければならないと思うのですが、どのような準備をすればよいでしょうか?
 
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<解説>
社労士 面談は行き当たりばったりではダメで、あらかじめ準備をしておくべきというのはその通りです。
 そこで、右図のようなシート(例)を参考にするとよいでしょう。
 ダウンロードは■ここを■クリックしてください。
 
 これは面談者が作成します。
(中間・期末)面談記録・メモ 
・「面談の切り出し」
・「良い点・褒める点」
・「良くない点・注意する点」
・「課題点・育成点」
・「能力開発」
・「まとめ・エンディング」
 
 それぞれの項目について面談前に、自らの頭の中を整理し、準備しておいてください。話の展開も想定しておくとよでしょう。
 
 また、面談後はその都度きちんと記録を残しておいてください。上記の各項目について、面談時の本人の意見や反応、面談で決めたことをまとめておいてください。特に「課題点・育成点」について課題を達成又は改善させるための具体策は重要です。明確にしてください。
 
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<ポイント>
! 面談者である上司は、中間面談や期末面談にあたってはあらかじめ面談で何を話すか準備をしておいてください。準備する項目は上記の項目です。
 また、面談後は、項目それぞれに、その記録を残しておいてください。
 
 

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人事評価シート【能力】(例)

人事評価シートのうち【能力】を対象とした(シート例)をあげますので、参考にしてください。
 同じものをPDFでダウンロードできるようにしています。■ここを■←クリックしてください
人事評価シート【能力】 
 この人事評価シートは、あくまでも一つの例です。各社ではいろいろ工夫をしていますので、実際に活用されるときは、何度かシミュレーションをするなどして御社にあった形に変更してください。
 
 
<参考>当BLOG 「目標管理シート(例)
 
 

人事評価シート【成績・情意】(例)

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 人事評価シートはどのような内容や様式になっているのか教えてください。
 
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<解説>
社労士 人事評価シートのうち【成績・情意】を対象とした(シート例)をあげますので、参考にしてください。人事評価シート【成績・情意】
 同じものをPDFでダウンロードできるようにしています。■ここを■←クリックしてください
 
 
 ご覧いただいた通り「成績評価」「情意評価」に大きく2つに区分し、それぞれに「仕事の量」「仕事の質」「指導・育成実績」と、「規律性」「責任性」「協調性」「積極性」の評価要素としています。評価要素の定義も示し、評価尺度も一緒に載せています。
 
 この人事評価シートは、あくまでも一つの例です。各社ではいろいろ工夫をしていますので、実際に活用されるときは、何度かシミュレーションをするなどして御社にあった形に変更してください。
 
<参考> 当BLOG 「目標管理シート(例)
  
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<ポイント>
! 「成績評価」「情意評価」に大きく2つに区分し、それぞれに「仕事の量」「仕事の質」「指導・育成実績」と、「規律性」「責任性」「協調性」「積極性」の評価要素とした人事評価シートの一例をアップしましたので参考にしてください。

ある社会福祉法人の事例(2)~素晴らしいと思えた「真摯な反省と行動力」

<管理職からの感想>
管理職の困った顔 「ある社会福祉法人の事例(1)」は素晴らしいと思います。私の会社でも謙虚な姿勢は見習わなければなりません。
 
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<解説>
社労士 もう一つ私が素晴らしいと思えた事例を紹介しましょう。
 
人事評価制度導入を私が支援したある社会福祉法人( (1) とは別の法人)
 年功序列型であった給与制度を改革し、引き続き人事評価制度にも着手し導入しました。
 しかし、人事評価制度は上手く機能せず、管理者の姿勢もバラバラの状態。
 決められた時期に評価や面談をきちんと実施して評価シートを出してくる管理者がいる一方で、評価や面談を軽視してやったりやらなかったりする管理者も多数いました。
 組織統制も緩く、後者の管理者に対して強く働きかけることはしなかったため、能力に見合った処遇をするということは実現できないまま。それどころか形骸化した評価制度に対する職員の不満が募ってきたのです。
真摯な反省の上で、課題に真剣に向き合う 
 これではせっかく構築した人事評価制度が全く活きないため、評価制度を機能させる取り組みが再度始まりました。このとき幹部職員達はこれまでの組織統制のあり方について反省し、率先する行動姿勢が見られました。
 取り組みの内容としては、人事評価制度の意味を管理者全員で何度もディスカッションしたり、制度をきちんと運用するための手順書を作成したり、評価シートを使いやすく改定したり。また、一般職員全員に改めて人事評価制度について説明し理解を求めました。
 約1年かかりましたが、管理者の意識も概ね揃えることができました。当初の制度導入後から数年経過しましたが、平成25年度より本格稼働が可能になったのです。
 
 この事例の何が素晴らしいか?
 これまでの反省を踏まえて、他の管理者に責任を押し付けたり、誰かに頼ったりせず、幹部職員達は自らの課題だと覚悟を決めて取り組んだこと。
 人事評価制度を軽視していたり、どうせ制度は上手く使えないと諦めていた管理者に対し、評価を通した人事の重要性について時間をかけて何度も理解を図っていること。
 評価と同時に職員育成も大きな狙いであり、これをせずして職員の能力アップ、組織のレベルアップは図れないことを管理者がやっと理解し、真剣に向き合おうという姿勢になったこと。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 人事評価制度が上手く機能しなかったとしても、それであきらめず、見直しや改善を重ねることが大事。その際、他人の所為にするのは簡単ですが、それではダメ。決められたことをやらない管理者がいたら、なぜやらないのかを冷静につかんでください。理解させることが不十分だったのか、制度的に不備があったのか。いずれにしても反省すべきところを客観的につかんで、真摯な反省の上で、課題に真剣に向き合うことが大事です。

ある社会福祉法人の事例(1)~素晴らしいと思えた「謙虚な姿勢」

<管理職からの感想>
管理職の困った顔 長年の課題であった人事評価制度がやっと導入できたので、たいへん嬉しく思います。これで安心です。
 
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<解説>
社労士 待ってください!
 人事評価制度を導入すれば、それで満足してしまう会社・組織が多いのですが、制度を機能させ、また納得性を高めていかなければなりません。そのためには、繰り返して研修や制度の見直しが必要不可欠です。
 人事評価は難しいものです。人が他人を評価することは、そう容易いものではありません。次の紹介事例のように、導入後からが勝負だという考え方、それと常に奢らず、学ぼうという「謙虚な姿勢」が大事です。参考にしてください。
 
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■人事評価制度導入を私が支援したある社会福祉法人
 以前から人事評価制度はあったものの形式的なもので実態を反映していませんでした。
 行政による介護職員処遇改善、キャリアパスの導入もあり、人事評価制度を見直すことにしました。
 約半年かけて見直し、評価者研修や職員説明会も実施して、導入・運用することになりました。
 若干の問題や微調整が必要であったものの運用は概ね計画どおり実施し、1年経過しました。
人事制度導入はスタート 
 年度末に1年の振り返りをしたとき、ある幹部職員から
 「評価者である管理職への評価者研修は継続して実施しなければダメだ。私たちはまだまだたくさんのことを学ばなければならない」
 また、「評価される一般職員にも評価制度のことをさらに理解してもらうために人事評価研修もやっていかなければならない」
 という意見が出されました。
------------------------------------
 
 この事例の何が素晴らしいか?
 評価してやっているんだという姿勢ではなく、もしかしたら評価エラーがあるかもしれないからと常に謙虚な姿勢を持ち、学ぼうとしていること。
 また、一般職員にも人事評価制度の内容や考え方、育成を狙った仕組みであるということを十分に理解してもらい、制度を受け身ではなく主体的に使って、自身のキャリアアップにつなげてもらおうとしていること。
 
 ちなみに、この後も継続して研修を実施し、制度の見直し改善も行っています。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 人事評価制度は導入後からが、本当の勝負です。制度を機能させ、納得性を高めていかなければなりません。そのためには、繰り返して研修や制度の見直しが必要不可欠です。人が他人を評価するにあたっては「謙虚な姿勢」で取り組むことが大事です。

ある社協の人事評価導入事例~素晴らしいと思えた「決意と行動」

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 人事評価の導入事例を紹介してもらえないでしょうか?
 
  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 人事評価は難しいので、自分の会社ではできないとあきらめていませんか? 確かに人事評価は簡単ではありません。人事制度の中で最も難しい部類に入るといえるでしょう。しかし、それであきらめてしまっては、能力や役割に見合った処遇という本来の姿は実現しません。また、組織管理や部下指導を放棄していると指摘されても仕方ありません。その結果、優秀な社員はやりがいをなくし、流出していくことになるでしょう。難しいながらも人事評価を取り入れ、それを利用して組織を動かしていくことが大事なのです。
 
 人事評価制度の取り組みで、私が素晴らしいと思えた事例を紹介しましょう。
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■人事評価制度導入を私が支援したある社協(社会福祉協議会)
 以前から旧態然とした人事制度を見直さなければならないと考えていましたが、社内で検討を重ねるものの結論が出ず、先に進めませんでした(=人事制度を新しくすることができませんでした)。
 そこで、私が関与して給与制度、人事考課制度、教育研修制度のいわゆる人事制度全般を改革、導入しました。
社協の事例 
 一番の難関は、人事評価制度の運用。
 制度の仕組みはできたものの、実施にあたっては計画通り進めることができず、足踏み状態。
 各部署で評価すべき時期に評価せず。面談もズレにズレて、一部では実施せず。
 部下の方からは「これで適正に評価してもらるのか?」という疑問の声が出、評価者間でバラツキが目立ち、評価者も次第に「部下を評価すること」に対して自信を無くしていくことに。
 
 やむを得ず制度の本格的な運用は1年遅らすことに。
 その1年間に事務管理の責任者が、とにかく評価や面談等を計画通り進めること、制度運用の再確認、仕組みの微調整を毎月のように図り、評価者研修も重ねるということを率先して取り組まれました。(責任者の部下も素晴らしい働きをしました。)
 その結果、平成25年度から人事評価制度の本格的な運用が可能になったのです。
 
 この事例の何が素晴らしいか?
 決意と行動です。さらに継続していることです。
 やるべきことは決まっています。それをやり切れるかどうかです。
 特に人事評価制度は、このことに尽きるといっても過言ではないでしょう。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
!<ポイント>
 人事評価制度は、人事制度の中でも最も難しい部類に入るでしょう。できないと諦めたり、軽々しく考えたりしていては、本当に使えるものにはなりません。
 上記で紹介した社協の事例から「やるべきことをやり切る」、その決意と行動を学び、実践してください。

人事評価の納得を高めるために必要なこと

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 人事評価が人事判断をするいろいろな場面で必要なことはわかりましたが、その評価の納得性を高めるために必要なことは何でしょう?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
 
 人事評価の納得性を高めるためには、役割(職務)の範囲や責任の程度などを中心に指標を持ち、それを上司が適正に評価できることが必要です。
 会社の経営者や管理職の内にだけ、指標や評価結果を持っているだけでは不適切です。誰にでもきちんと説明ができるような仕組みを持ち、制度としてきちんと稼働させていなければなりません。
人事評価の納得を高めるために必要なこと 
 そのときに大事なものの一つが人事評価シートなどのようなツール。
 自分の会社にあったツールが望ましいのですが、最初からそのようなものは作れません。特に、中小企業、小規模事業所では尚更です。
 したがって、どこかのツールを参考に、真似て利用しようとするでしょう。それ自体は否定しませんが、ただ真似るだけではダメです。 なぜダメか? それは、使い続けないからです。使い続けながら不具合等を点検、改善し、時間をかけて自社のものにしていくことによって、充実し、納得性が高まってきます。
 ツールを使い続ける労力はかなり必要です。評価を受ける部下からすれば、それ位の覚悟を持って実施して欲しいと思うでしょう。思いつきでやられては、たまったものではありません。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 人事評価の納得性を高めるためには、①役割(職務)の範囲や責任の程度などを中心とした指標と、②それを上司が適正に評価できること。この2点は最低限必要なことですが、それを形にした人事評価シートなどのようなツールが必要です。さらに、そのツールを自社のもの、適切なものにしていく改善努力も欠かせません。
 

これからは人事評価は不可欠!

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 管理職になってから人事のいろいろなことについて、その判断が重要なんだということがなんとなくわかってきました。特に人事評価が大事ではないかと思うのですが、この考え方は正しいでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 社員にはあまり評判がよくない人事評価制度ですが、今後の人事労務管理では人事評価は欠かせません。そのことを簡単に説明しましょう。
これからは人事評価は不可欠 
■人事評価が必要となる例 
 今後はこれまで以上に次のようなことに合理的な説明が求められています。そして、その根拠となるのが人事評価です。
① 正社員間の処遇(給与・昇給・昇格・昇進等々)の違いの根拠について
② 正社員とパート・契約社員との雇用形態や処遇の違いの根拠について〔改正労働契約法により無期転換社員が加わり3者の違いを明確にしなければならなくなりました〕
③ 試用期間中の社員を本採用するか拒否するかの根拠について
④ パート等の有期契約社員を契約更新するか雇止めにするかの判断根拠について
⑤ 定年後再雇用する高年齢者の働き方や処遇を定年前と変更するときの根拠について
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 人事評価は、処遇をはじめ各種の人事判断をするにあたってその根拠になるためひじょうに大事なものです。できていなければ根拠を示せず、合理性を欠くものとなってしまいます。
 

介護事業所で、従業員がやりがいを持って働ける職場づくりのために取り組むこと

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 介護事業所の管理職ですが、管理職会議の中で、従業員にやりがいを持って働ける職場をつくっていきたいと考えているのですが、何から手をつければよいでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 やりがいを持たせる職場づくりについては、いろいろなものが考えられますが、今回はある調査を参考にしてみましょう。
 
介護事業所の課題 介護労働安定センターが実施した『平成23年度 介護労働実態調査』における従業員(労働者)の「仕事の満足度D.I」が右図です。
 
 介護事業所に働く従業員は、
“仕事の内容・やりがい”“職場の環境”“職場の人間関係、コミュニケーション”“雇用の安定性”については満足度が高いのですが、
“賃金”“人事評価・処遇のあり方”“教育訓練・能力開発のあり方”については満足度が低いという結果になっています。
過去の調査をみても概ね傾向は変わりません。
 
 やりがいを持たせる職場づくりのためには、満足度の低い項目を改善する必要がりますが、賃金については事業所の収入は介護報酬等で決められているため、事業所独自で大幅な改善を図ることは難しいでしょう。
 
 しかし、“人事評価・処遇のあり方”や“教育訓練・能力開発のあり方”については、事業所独自で取り組める内容です。
 
 “人事評価・処遇のあり方”…人事評価のしくみを見直し又は導入し、能力に見合った処遇に改めてください。
 
 “教育訓練・能力開発のあり方”…教育訓練は各事業所で実施していると思われますが、それをさらに充実させて体系化し、ステップアップが見えるようにしてください。いわゆるキャリアアップの仕組みです。
 
 介護労働安定センター『平成23年度 介護労働実態調査』
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 介護事業所において仕事の満足度の低い“人事評価・処遇のあり方”や“教育訓練・能力開発のあり方”については、事業所独自でも改善・工夫ができます。
 事業所として、この課題に真剣に取り組み、改善に努力することが、従業員にやりがいを持たせる職場をつくっていくことになります。
 
  
------------------------------------------------------------ 
■「介護事業所の人事制度づくり」についてのお問い合わせやご相談は、下記までお気軽に]
 人事マネジメント研究所 進創アシスト
 鷹取(たかとり)(人事コンサルタント、社会保険労務士、社会福祉士)
  電話 090-3269-7712
  Fax  050-3737-5530
  Mail shinsou-assist@goo.jp
 
★介護事業所の人事制度づくりには「介護労働環境向上奨励金(雇用管理制度等助成)」を活用すると、事業所の負担が少なくてすみます。あわせてご検討されることをお勧めします。
 
 

新入社員の育成

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 新入社員の育成が思うようにできていません。1年も経たないうちに辞めてしまう者もいます。そうすると教育担当者が責任を感じてしまい大きなストレスになったりしています。どうすればよいでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 人手不足の会社は、新入社員に即戦力になってもらいたいと大きな期待をかけることがあります。期待をかけるのはわかりますが、あまり性急に考えてはいけません。人手が足りないからといって、新入社員に入社早々、ベテラン社員と同じ仕事をさせてもできません。場合によっては辞めてしまいます。順を追って習得させることが大事です。
 
 順を追って習得させるためには、新入社員が習得すべき標準的な課題を入社日から一定の時期を区切って整理するとよいでしょう。例えば、新入社員に、入社1週間目、2週間目、1か月目、2か月目以降にどのような課題を覚えさせるとよいでしょうか?
新入社員教育計画(例) 
 それを明確にするために「新入社員教育計画書」を作成されることをお勧めします。例えば、右図のようなものです。ダウンロード
 
 「新入社員教育計画書」を作成し、それに基づいて教育指導することで次のような効果があります。
①新入社員自身が当面の習得すべき課題やその後の課題がわかりますので、確実にステップアップのイメージができるでしょう。焦らずに一つずつ身につけることができます。

②習得の状況を定期的にきちんと評価し、その結果をフィードバックすることで、新入社員も自分の能力を客観的に理解することができます。

③教育担当者側もどれから教えてよいのか迷わなくて済みますので、自分で全てを考えなければならないという負担は軽減されます。

④周囲の社員も、新入社員が今どの程度のことを習得できているかがわかりますので、できていない内容の業務までやらせることはしなくなります。これは、教育担当者と新入社員は常に一緒に行動しているとは限りませんので、教育担当者は新入社員の習得状況を理解していても、周囲の社員もわかっていなければ習得レベルに合っていない仕事をさせてしまうかもしれません。それを回避しなければならないためです。

⑤会社は、新入社員の定着が図れます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 新入社員が習得すべき標準的な課題を入社日から一定の時期を区切って整理してください。それを明確にするために「新入社員教育計画書」を作成し、それに基づいて教育指導するとよいでしょう。手間はかかりますが、新入社員にも、教育担当者にも、職場や会社にも大きな効果があります。

面談スケジュールはあらかじめ決めておき、守る

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 目標設定面談のスケジュールは決めておいた方がよいのでしょうか? また、決めておいたときに、予定時間を超えてしまうことが予想される部下がいるのですが、そのときはどうすればよいのでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 目標設定面談だけではなく、中間面談、期末評価面談なども含めて、面談を行なう場合はスケジュールをあらかじめ決めておき、それを守るようにしてください。「(上司が)急に時間が空いたから、今からAさん面談しましょ面談スケジュールは決めておくう」といった、その場の思いつき、場当たり的なやり方では、効果的な面談にはなりません。
 
 また、1人あたりの面談時間もあらかじめ決めておき、守ってください。1人あたり30分~1時間程度の職場が多いようです。時間が短いと十分な意志疎通が図れませんので、少なくとも30分は確保してもらいたいものです。
 
 部下からたくさんの意見や要望が出る場合、決めた時間内に終わらず、超過してしまうことも考えられます。しかし、時間を超えてしまうと、次に待っている部下のスケジュールがズレてしまいます。仕事にも影響することも考えられますので、時間を守るように努めてください。そのためには、面談前の準備が大切です。
 
 どうしても時間内に終わらないということであれば、一旦中断し、第2回目の面談を計画するとよいでしょう。部下の話を一方的に断ち切ってしまうのもよくありませんし、第1回目の部下の話を改めて冷静に振り返る時間にもなります。もちろん、その時も再度事前準備を行なってから面談に入ってください。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 面談を行なう場合はスケジュールをあらかじめ決めておき、1人あたりの面談時間も守るようにしてください。そのためには、事前準備が大切です。どうしても超過する場合は、一旦中断し、第2回目の面談を予定してください。
 
 
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目標設定面談の進め方

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 目標設定における実際の面談の具体的な進め方を教えてください。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 目標設定面談の進め方は、次のようにします。
 
①アイスブレイク
 ・日頃のねぎらいを感謝し、緊張をほぐすようにします。特に、新入社員や経験の浅い社員には丁寧に行ってください。反対に、ベテランで上司と日頃から意思疎通が十分に図れている場合は、なくてもよいでしょう。
 
②部下の目標や行動計画の考えを十分に聴く
 ・部下にも事前に考えを整理させておかなければなりません。部下の考えを聴くポイントは、目標を具体的に表現させるように話をもっていくことです。
 
目標設定面談の進め方③上司としての考えを具体的に伝える
 ・上司として今期部下に目標としてもらいたいことを端的に伝えます。②の部下の考えにとらわれず、あくまでも上司としての考えを述べましょう。部下の目標を批判的にみて、「これはダメ、あれもダメ」というだけでも、もちろんよくありません。
 
④上司と部下の目標や行動計画の一致点を確認した上で、不一致点について意見交換をしながら一致させる
 ・不一致点を一致させるためには、会社の事業計画や部門目標との整合性から確認します。次に、優先順位の上位のものを意識させます。反対に言えば、劣後順位のものを捨てる(今は取り組ませない)ように認識させるとよいでしょう。
 
⑤今後のチャレンジ方向を確認する
 ・話し合った内容を整理・要約し、改めて具体化された目標をイメージ化して、取り組み方法についても具体化させておく。

⑥部下から上司への要望を聴く
 ・目標や行動計画に関することだけではなく、その他のことでも上司への要望や知っておいてもらいたいことを聴く機会を設けてください。

⑦終了する(エンディング)
 ・今後の期待を伝えて、終了する。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 目標設定面談の進め方は、①アイスブレイク、②部下の考えを十分に聴く、③上司としての考えを伝える、④両者の不一致点を一致させる、⑤今後のチャレンジ方向を確認する、⑥部下から上司への要望を聴く、⑦終了する(エンディング)という手順です。
 
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目標設定面談の狙いと面談に向けての準備

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 目標設定面談を行なおうと考えているのですが、初めてのことでどのように部下と面談すればよいでしょうか?
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 目標設定面談の狙いは
 1.達成目標のイメージ化
 2.行動・実践計画の具体化
です。これは部下と上司とが同じ認識を持ち、両者の間のブレやギャップをなくすことです。
 目標設定面談に向けての事前準備
 そのためには、面談前の事前準備は欠かせません。何も準備せずに臨んだり、行き当たりばったりで面談をしていると適切な目標設定や計画が作れません。また、部下の考えをそのまま承認してしまい、会社の方針や部門の目標に沿っていない内容になったりすることもありますので、準備は確実に行っておいてください。
 面談に向けての準備としては次のようなことが挙げられます。
 
■目標設定面談に向けての準備
 ①部下が考えた目標設定を“事前に”書類で提出させる
 ②目標の確認~部下の個人目標が部署目標や上位目標と連動しているかを確認する
 ③達成方法の確認~部下が考えている方法(実行策)が具体的で、かつ、目標達成が可能かを確認する
 ④達成水準の確認~評価が可能か、達成イメージが具体化でき、部下と共有できるかを確認する
 ⑤面談で聞くこと、調整すべきことの確認~部下の目標水準が低すぎたり、高すぎたりする場合、または上位目標と連動していない場合などに、どう話を展開するかをあらかじめ想定し、まとめておく
 
 ⑤に関しては、部下は自分に甘いか辛いか、自己主張が強いか弱いかによって、当然準備すべき内容は変わってきます。部下の考えを尊重しつつも、組織の中で働いている以上、会社や部門、部署の目標に沿わせることが大事です。部下一人ひとりについて面談の進め方を想定しておくことはたいへんですが、これを丁寧に行なうことで、よい目標が設定されるでしょう。
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 目標設定面談の狙いは「達成目標のイメージ化」「行動・実践計画の具体化」ですが、この内容を充実させ、組織目標に沿わせるためには、面談前の事前準備がひじょうに大切です。忙しさにかまけて疎かにしないようにしましょう。
 
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目標管理シートの「難易度」設定

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 目標管理シートに「難易度」の欄がありますが、これはどのように扱えばよいのでしょうか?
 
  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<解説>
社労士 目標管理シートの「難易度」を設定するにあたっては次のような観点を参考にしてください。
 ・担当職務の中での重要度や業務量によって
 ・部門全体の目標達成上の重要度によって
目標管理の難易度設定 ・本人の能力等級と比較しての難しさによって
 ・緊急度によって
 
 難易度の尺度としては、次のように設定できます。
 ・難…上位等級並の難しさ
 ・やや難…現能力に対して+α×2~3倍が必要な難しさ(普通の努力では達成できない)
 ・適…現能力に対して+α(努力)が必要な難しさ
 ・やや低…基本的に設定すべきではないが、事情によっては現能力をキープし当面をしのぐ
  
 「やや低」の事情とは、出産や育児、親の介護、健康上などの理由から一時的に十分な時間がとれなかったり、精神的な余裕がない場合をイメージしてもらうとよいでしょう。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ポイント>
! 目標管理シートの「難易度」については、視点と尺度を分けて考えるとよいでしょう。
 
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