福祉施設には年功序列型の人事制度、給与制度が、まだ多く残っています。
 
 確かに、人材確保が難しい福祉業界においては勤続の評価も大事でしょう。また、福祉の仕事は利用者や家族への支援を専門的に追究していけば奥深いものがありますので、それを習得するには長い時間がかかることから勤続の評価は一定の意味を持っています。
 
70be946f しかし、それだけでは能力のある若手職員のモチベーションを維持することはできません。重要度の高い業務を任されながら組織内の地位が低かったり、給料が少なかったりすると「私は認められていない、上手く使われているだけだ」という感覚に陥ってしまいます。もちろん地位や給料だけで働いているのではないと思いますが、認められていないと思う期間が長く続けば続くほど、やる気を失い、離職につながってしまいます。有能な職員が流出する状態が続けばどうなるでしょう? 能力のない職員ばかりが残ってしまいますが、組織としてそれでよいでしょうか。
 
 もし、そのような事態を回避しようとするならば、仕事の内容・レベル、能力・資格・経験等に応じた人事制度、給与制度へ変えていく必要があります。そう、キャリアパスの元になるものです。
 
 制度の改革には職員からの抵抗を受ける場合がありますが、それを恐れていては本来のあるべき姿を実現することはできません。法人として覚悟を持って臨むことが必要です。その覚悟がないのであれば、制度の改革は見送った方がよいと思います。
 ただし、制度改革を行なうにも工夫が必要です。何でもかんでも劇的に変えてしまえばよいかというと、そうしたときに人材の殆どがいなくなり事業そのものが立ち行かなくなっては元も子もありません。
 
 勤続的な評価も残しながらも本来のあるべき姿の実現を目指していくなど、いろいろ知恵を働かせなければなりません。難しいですが、どの業界でも制度改革は難しいもので簡単なことではありません。
 
 知恵の出し方については別の機会に投稿したいと思いますが、これからの日本は福祉業界なしには成り立ちません。利用者や地域住民に、より一層期待されるよう法人も職員も持っている力を最大限に発揮できる環境構築を目指してもらいたいと思います。
 
fukushi-jinjikaikaku-pamphlet_110408 今、福祉施設は介護職員処遇改善交付金や各種の助成金・奨励金が受給できるチャンスです。これらを積極的に活用しながら制度改革を進めてみてはいかがでしょうか? 

 弊社 人事マネジメント研究所 進創アシスト のパンフレット「今こそ、期待人材像に導く人事制度への改革を!(pdf)」をアップしましたので、ダウンロードしてご覧ください。
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福祉施設・医療機関の人事制度改革プロジェクト
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