人事コンサルタント鷹取が贈る「人事評価・労務管理・人材育成」入門

◆部下の人事評価・労務管理・職場のマネジメントに必要な考え方やツール、情報をピックアップしてお届けします。 ◆特に、医療・福祉分野の方向けにまとめていますが、一般企業の方にもぜひ参考としていただければ幸いです。 ◆担当は、人事総務部サポーター・現場管理職サポーターでアンガーマネジメント・ファシリテーターの『人事コンサルタント鷹取 人事マネジメント研究所 進創アシスト 代表』より。 【無断転載・無断複写禁止】

2013年10月

⇒「PDCAのCを疎かにすると」


<管理職からの質問>
管理職の困った顔 わが社は毎年、年度計画を立てます。私の部署も計画書を上司に提出して年度がスタートするのですが、途中でその計画が意識すらされなくなります。部下も年度始めは計画を目標に行動し始めますが、途中から個々の考えが優先する体質となっています。これでまで何とも思わなかったのですが、よくないのではと気づきました。何から始めればよいでしょうか?
 
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<解説>
社労士 私が先輩から厳しく指導を受けたことがあります。そのことから解説していきましょう。

◆きみはきちんとCをやっているか? 
 私は、PDCAを回すことの必要性をお客様のところで訴え続けていますが、先日いつもお世話になっている先輩より「Cをいかに確実に実施するかが成長できるかどうかの鍵だ。これは会社にも言えるし、人にも言える。ところで、きみはどうか、きちんとCをやっているか?」と問われました。Cの重要性は理解しているつもりでしたが、指摘されたときは確かに疎かになっていたようです。先輩の鋭くもありがたいご指導をいただきました。

◆なぜCができないのでしょうか? 
 お客様のほとんどは、PDCAの意味やその重要性はよく理解しておられます。しかし、PからDは行われますが、CとAは十分できていません(なお、AはCが前の工程にあるため、ポイントはCになります)。なぜCができないのでしょうか? Pを立てDを実施し、順調に業績が上がっていれば、それでよしと安直に考え、きちんとした分析反省(C)をしません。また、思うような業績が得られないときは、途中でPDを捨ててまったく別のPDに取り組みます。このときもCは無視されます。

◆PDCAのCを落とすとレベルも落ちる 
 PDCAのCは、PやDよりも作業自体は簡単だと思いがちなので、つい疎かにしてしまいます。ですが、Cを疎かにする会社では、Pも疎かになります。「どうせ形だけのPだ」ということが社員にバレてしまい、Dにも真剣に取り組まなくなります。自然、社員の皆がやっつけ仕事になり、会社の成長どころか現状レベルの維持すら危ういものになってしまいます。
 「PDCAのCを落とすと会社のレベルも落ちる」のです。ということは、社員のレベルも落ちる、このことを経営者や管理職はしっかりと理解すべきです。

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<ポイント>
! PDCAのCを疎かにすると、会社のレベル、社員のレベルを落とすことにつながりますので、しっかりとCを行いましょう。


⇒「大きな目標を達成するのための小さな目標達成」

<管理職からの質問>
管理職の困った顔 ある部下のことですが、一人は能力はあるにもかかわらず、目標がなかなか達成しません。どのように指導すればよいでしょうか?

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<解説>
社労士◆同級生が大学受験で変身!
 私の通っていた高校は、当時ストレートに国公立大学へ進学できる者はあまり多いとは言えませんでした。その高校で1,2年生での成績が上中下で言えば中クラスの目立たない同級生が、大学受験で次々に有名私大に合格、さらに国立大学にも合格。快挙でした。クラス中から驚きと羨望の眼差しが寄せられました。

◆なぜ同級生は変身したのか?
 卒業前、その同級生に話を聞いてみたところ、1年生のときから塾に通ってコツコツやっていたというのです。私は、このときからコツコツ=継続ということについて考えるようになりました。もちろん、ただ単に継続さえすればよいというものではありません。目標に向かって一歩一歩階段を上るように確実に上がっていく。大きな目標を達成するために、小さな目標達成(=成功体験)が必要なのです。同級生は塾でコツコツこれをやっていたのです。

◆小さな目標達成を褒める
 また、その小さな目標達成を褒めてくれる人が周囲にいれば、なお更頑張ることができます。会社の仕事でも同じではないでしょうか。従業員各々に適した課題を、小さな目標に分けて丁寧にやらせ成功に導くように指導する。成功すれば褒めてやり、そして次の1ステップ上のことに挑戦させるのです。この繰り返しが大事だと思います。

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<ポイント>
! 目標を小さく砕いて、その小さくなったものを目標にすると達成しやすくなります。そして、小さな目標でも達成すれば、褒めて、次のステップへ挑戦させる。これを繰り返すと自然に大きな目標の達成に近づきます。このコツを自ら覚えるまでは、サポートしてあげましょう。

⇒「与えられた課題がなかなか解決しない」


人事コンサルタント鷹取が贈る人事マネジメント・ワンポイントアドバイス
「与えられた課題がなかなか解決しない」
 
<管理職からの質問>
管理職の困った顔 与えられた課題がなかなか解決しない部下がいるのですが、どうしたらよいでしょう?
 
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<解説>
社労士
◆与えられた課題がなかなか解決しない人は
 自分では考えているつもりなのかもしれませんが、実は考えていません。抱えている課題の周りをぐるぐると堂々巡りをしている状態だけで、考えているというより悩んでいるといった方が当たっているのではないでしょうか。この状態では、なかなか解決の糸口を見つけられず、前に進むことができません。

◆これを脱するためには
 違う視点を持つことです。では、どうやって違う視点を持つか。課題に関する情報をとにかく多く集めさせてみてください。一人ではなく、いろいろな人に協力してもらうようにするとよいでしょう。そして、書き出し、整理して、分類(層別)させてください。
 そして、それを元に仮説(仮の案)を立てて、ちょっとだけやってみさせることです。ちょっとだけやってみて、上手くいけば続け、上手くいかなければ次の案に移ること。これを繰り返すことで、効果的な解決策が次第に身についてくるでしょう。
 
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<ポイント>
! 課題に関する情報をとにかく多く集め、整理し、分類(層別)した上で、仮説(仮の案)を立てて、ちょっとだけやってみること。これを繰り返すことです。


人事コンサルタント鷹取がつぶやく「最近のプチ情報」(~10/4)

~ twitterより発信 こちらも参考にしてください。

・急増する「しがみつき」若手社員の鍛え方/日刊ゲンダイ
・店員の過労死、社長の賠償責任も確定・最高裁/共同通信
・「その場しのぎ」か?安倍首相の女性重視アピールに海外紙がツッコむ
・「ありがとう」を言う人は、ストレスを引きずらず幸福度も高い/ネスレ日本
・非常勤講師、意見を聞かず雇用契約に上限を設けたことに対して、大阪大学を告訴/読売新聞
・「若者応援企業」宣言/厚労省
・働く女性、リーダー望まずが8割/日本能率協会グループ調査
・採用選考に関する指針/経団連
・セクハラ対策/群馬労働局
・労働時間や解雇規制などの労基法等を一部緩和、能力・競争主義の特区構想/橋下大阪市長
・企業力をアップする!中小企業のためのパワハラ対策マニュアル/神奈川県
・2012年派遣労働者実態調査/厚労省
・若者の「使い捨て」が疑われるいわゆるブラック企業の実態を把握するため9月1日に実施した無料電話相談に全国から1,042件の相談が寄せられた/厚労省
・7月の求人広告掲載件数、前年同月比19.7%増/全国求人情報協会
・「医療・福祉」、産業別で唯一の従業員増加+11.1%/総務省・経産省
・災害後の事業継続計画作成に遅れ、内閣府調査/共同通信
・社会福祉法人制度の見直し/社会保障制度改革国民会議
・医師・看護師の勤務軽減、全病院に改善計画/厚生労働省
・少子化対策・医療・介護・年金の4分野 プログラム法案骨子閣議決定/社会保障制度改革
・労働者派遣制度、3年の制限「撤廃すべき」と/厚労省研究会
・介護施設に採用される正職員に1人当たり原則10万円の就職支度金と、月2万円の住宅手当を支給する方針/厚生労働省
・介護職員の離職率、微増17%/介護労働安定センター
・労働時間規制に特例 一部企業で実験導入/政府
・従業員の肥満増加で保健所が社食に指導/厚労省
・仕事探しで利用するツール、トップは「PC」/エン・ジャパン
・今年度の最低賃金の引上げ額の目安を10~19円(全国平均14円)とすると決定/厚労省
・労働者派遣法見直し~有期雇用派遣は3年上限/厚労省
・9月からブラック企業4000社実態調査へ/厚労省
・計画的年次有給休暇の案内/厚労省
・多様な正社員(限定正社員)の人事管理に関する研究/労働政策研究・研修機構
・職場のコミュニケーションに関する意識調査/生産性本部
・2013年マイナビ新入社員意識調査~3カ月後の現状
・雇用ワーキング・グループ報告書/規制改革会議
 ジョブ型正社員は多くの企業で導入が進んでいる



(2013年10月)これだけは押さえておきたい!人事労務の最新情報

■ 今年度の最低賃金 全国平均で12円増/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000022442.html

■ 採用選考に関する指針/経団連
http://www.keidanren.or.jp/policy/2013/081.html

■ 平成25年版厚生労働白書―若者の意識を探る/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
■ 「平成25年版労働経済の分析」公表~分析テーマは「構造変化の中での雇用・人材と働き方」/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000015637.html

■ 派遣労働者の4割以上が正社員を希望~平成24年「派遣労働者実態調査」/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/40-20.html

■ 「若者の意識に関する調査」の結果を公表/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000021856.html
■ 地域若者サポートステーションって何?/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/ys-station/index.html
■ 『若年者の離職理由と職場定着に関する調査』/JILPT
http://www.jil.go.jp/institute/research/2007/036.htm

■ 『入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査』/JILPT
http://www.jil.go.jp/institute/research/2012/097.htm
■ 『非正規社員のキャリア形成―能力開発と正社員転換の実態―』/JILPT
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2010/0117.htm
■ 非正規雇用労働者のキャリアアップに向けた好事例など専用サイトで紹介/厚労省
http://www.hiseikikoyou.jp/

■ 7月のアルバイト平均時給988円、11か月ぶり前年比プラス/インテリジェンス
http://www.inte.co.jp/library/wage/20130826.html

■ 女性の活躍支援・推進に関する企業の取り組み事例集/日経連
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=24230
■ 「次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画及び認定制度に係る効果検証研究会」報告書/厚労省 
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000023447.html
■ ひとり親家庭の支援について/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/index.html

■ 「労働相談集計報告2013年8月集計結果」を掲載/連合
http://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/soudan_report/index.html

■ 法施行後も、定年年齢は60歳が大多数/産労総研
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1308/

■ 看護職賃金、年齢による上昇率の低さが明らかに/日本看護協会
http://www.nurse.or.jp/up_pdf/20130904145414_f.pdf

コンサルタント鷹取が贈る企業発展、社員育成の応援レター~newsletter 2013年10月号

人事マネジメント研究所 進創アシスト 発行の「 newsletter 2013年10月号 (pdf)」です。ダウンロードしてご覧ください。 

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