<管理職からの質問>
他の管理職の方は、部下を叱ることについてどのようにしているのでしょうか? また、叱られる部下はどのように思っているのでしょうか?
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<解説>
多くの管理職は、職場で叱る必要性があると考えていますが、「職場で叱る頻度は減っている」ようです。その理由としては、次のようなことが言われています。
・叱ると、部下がついてこなくなる。すぐに辞めてしまう。
・上司としての叱り方がわからない。
・叱るとパワハラなどと言われるようになった。
現在の職場事情を反映しています。
「叱られたくない上司」には、
・信頼できない。
・いざというときに責任をとってくれない。
・部下の状況や理由をきちんと理解しないで決めつける。
という意見が多く、
反対に「叱られてもついていきたい上司」は、
・いざというときは責任をとってくれる。
・日頃から部下の状況や理由をきちんと理解してくれている。
・信頼できる。
・指示が納得できる。
とあります。
「やる気がでた」と感じる叱り方としては、
・仕事のやり方が悪かったとき。
・仕事の質が低かったとき。
・仕事に対する態度が悪かったとき。
と方法や手段、態度、いわゆるプロセスにおいて、自分では気づかなかったことを気づかせてくれたときは叱られてもそれによってやる気を出せるようです。
一方、「意味がない」と感じる叱り方としては、
・結果を出せなかったとき。
・目標を達成できなかったとき。
と、結果のみを取り上げて叱責しては、意欲を低下させ、職場の雰囲気を悪くさせるだけになるようです。
また、全体的にみると、優秀な従業員は叱られることを前向きに考えようとする傾向がありますが、レベルの低い従業員は効果がない、やる気を殺ぐというように考えるようです。
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<ポイント>
多くの管理職は、職場で叱る必要性があると考えていますが、現在の職場事情を反映して叱る頻度は減っています。叱る上司の日頃からの言動によって叱られる部下の納得度は違ったものになり、また、結果のみではなくプロセスについて叱る方が良いようです。